青空トマト学園
青空トマト学園
アイキャッチ
GABAの効果って?

GABAは機能性成分の代表

GABAの日本名は「γ–アミノ酪酸」で、アミノ酸の1種です。英語のGamma-AminoButyric Acidの頭文字をとってGABAと呼ばれています。

日本では機能性表示という制度がありますが,GABAを機能性関与成分とした機能性表示食品の受理件数が2020年には300品を超え、難消化性デキストリンを抜き、全ての機能性成分の中でも一番多く届出が提出されています[1]

GABAは今私たちの生活をサポートする成分として大注目のアミノ酸なのです。

GABAの効果は

GABAは1949年にジャガイモの塊茎で初めて発見されました。1950年代の初期には、哺乳類の脳においても発見され、多くの研究により抑制性の神経伝達物質(興奮した神経を鎮める神経伝達物質)として機能することが明らかとなりました。

その後、動物、植物、微生物問わず、様々な生物においてGABAは検出され、現在ではほぼ全ての生物が保有するアミノ酸であることが知られています。

植物においては、GABAは花粉管の伸長誘導、pHの制御、食害防御への関与などが報告されています。しかし、植物におけるGABAの明確な機能はまだ完全には解明されておらず、現在もあらゆる植物においてGABAの研究が行われています。
 

さて、本題のGABAの機能性についてみていきましょう。先にも触れましたが、生物におけるGABAの機能は、神経伝達物質としての役割が有名です。しかし、近年ではGABAを持続的に口から摂取することで、以下のような効果があることが報告されています。
 

  • 高めの血圧を下げる[2]
  • 仕事や勉強による一時的な精神的ストレスを緩和する[3]
  • 睡眠の質(寝つき、眠りの深さ、すっきりとした目覚め)を改善する[4]
  • 日常生活で生じる一時的な活気・活力低下を軽減する[5]
  • 加齢によって低下する記憶力を向上させる[6]
  • 肌の弾力を維持する[7]

 
なんだか私たちの健康に良いことばかりですね!
現在、これらの効果がどのような作用メカニズムによってもたらされているのか、研究が行われています。
末端神経に働きかけ、神経末端から血管の収縮を司るノルアドレナリンの分泌を抑制し、血圧を下げるといったメカニズムが有力ですが、まだはっきりとしたことは分かっていません。

GABAはどんな食品に多いの?


このように多面的な機能を持つGABAですが、先にも触れたようにGABAはほぼ全ての生物に存在しているので、普段、私たちが口にしているものにも含まれています。

特に、野菜(トマト、ジャガイモ、カボチャなど)、果物(みかん、メロンなど)、発芽玄米、発酵食品(ヨーグルト、漬物他)に多く含まれていますが、どれも私たちが古くから自然に摂取してきたものですね。

今回、みなさまにご案内するシシリアンルージュハイギャバは、もともとトマトに含まれていたGABAの量を増加させたものです。一粒でも充分な量のGABAが含まれているので、他の食材ともバランスよく食べることができます。

食卓に並ぶ一つの素材として、様々な食材と一緒に楽しんでください!


(参考資料)
[1] 「連載【話題追跡】GABA、機能性表示が300品台に 肌弾力、認知機能にも注目」 健康産業新聞 2020.8.14
https://www.kenko-media.com/health_idst/archives/14464
[2] 梶本ら 日本食品科学工学会誌 51巻 79-86頁 (2004)
[3] Nakamuraら Int J Food Sci Nutr 60巻 106-113頁 
[4] Yamatsuら Food Sci Biotechnol 25巻 547-551頁 (2016)
[5] 外薗ら 薬理と治療 44巻 1445-1454頁 (2020)
[6] Yamatsuら 薬理と治療 48巻 461-474頁 (2020)
[7] 外薗ら 日本食品科学工学会誌 63巻 306-311頁 (2016)

パイオニアエコサイエンス株式会社サナテックシード株式会社
© 2022 PIONEER ECOSCIENCE CO.,LTD.